青二才のくせに生意気だ。

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夏目漱石から考える有名人の不倫問題。

どうも!

 

最近も、宮迫さんの不倫が世間を騒がせたり芸能ニュースばかりの日々が続きますね。

去年の「ゲス不倫」から始まった有名人の不倫問題。

それに伴い、仕事の休止にまで追い込まれる芸能人もいます。

不倫してしまい、離党届を出し、政界を引退する政治家までいました。

本来政治家の仕事って、日本をよくする政治に関わる仕事です。

仕事の本質は、政治活動です。

プライベートな部分は、関係ないはずです。

では、なぜお仕事とは関係ない不祥事で、そういった事態に追い込まれてしまうのでしょうか?

 

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今回は、そのことについて夏目漱石さんに絡めて書いていきます。

 

テーマ:夏目漱石から考える芸能人の不倫問題

 

 

日本人のロマン主義

 

こんなに問題が大きくなる原因の一つに、日本の浪漫主義化という問題があります。

 

ロマン主義について広辞苑から引用すると、

ロマン主義ブルジョアの俗物性の支配する社会に反抗して、異郷や過去にユートピアを求め、個性・空想・形式の自由を強調した。

 

 

簡単にまとめると、フランス革命後にプルジョアによる支配が続き、汚い社会に幻滅した人々は、理想を文学や芸術の世界に求め、現実に対抗した主義のことです。

 

今でも、ロマンチストなんて人を形容する言葉がありますよね?

同じような意味です。

 

別に理想を掲げることは、悪いことではありません。

むしろ、理想を掲げ、現実を変えようとする人たちはかっこいいと思います。

 

では、何が問題なのか?

夏目漱石は「私の個人主義」の中でこんな風に語っています。

 

人は、簡単に「ロマン主義」→「自然主義」に変わってしまうのだと。

 

 

ロマン主義自然主義への変貌

 

またまた広辞苑から引用すると、

 

自然主義→文学で、理想化を行わず、醜悪・瑣末なものを忌まず、現実をただあるがままに写しとることを目標とする立場。

 

 

簡単にまとめると、理想を掲げるロマン主義とは反対な立場で、現実に起こることをそのまま受け止め、その現実を文学の中に落とし込むことを目標とする主義のことです。

 

ロマン主義で掲げた理想は、あくまでも理想であって、現実ではない。

ならば、現実から逃げずに、現実を見ようとした人たち。

 

構図としては、以下の通りです。

 

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ロマン主義自然主義は対立関係にあります。 

 

 

最近の日本人は、傾向としてロマン主義に寄っている。

夏目漱石曰く、社会の波としてロマン主義に寄ったり、自然主義に寄ったりという時期により変動があるそうです。

 

特に最近は、ロマン主義に寄っています。

 

ロマン主義化してしまうことで、有名人の方に一種の理想論を求めてしまう。

別に一般の人だったら、「よくあるよね」ということで、許されてきたことでも、世間の人の目についてしまい、そこに理想を求めてしまう。

友人だったり、身近な人だったら、次から気をつけなよで済むようなことまで炎上してしまう。

 

でも、人は客観的に見る分には「ロマン主義 」だが、いざ自分が同じ立場に陥ると、「自然主義」に変貌してしまうのです。

 

例えば、クイズ番組に出ている芸能人が簡単な問題を間違えてしまった。

それをお茶の間の人たちは、バカにするけど、いざ自分が同じような状況で間違いを犯すと、たいていの場合に、緊張していたからしょうがないなど、自分の擁護に回るはずです。

 

他人には、理想論を押し付けるのに、自分には自然主義の立場をとり、理想を押し付けることはしません。

 

こんな人が多いと夏目漱石は1910年代の講演でおっしゃっていました。

「私の個人主義」という夏目漱石の講演録を読んで、やっぱり頭いいんだなと感嘆しました。

夏目漱石の考えをこれ以上詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

 

 

まとめると

実行者は自然主義、批評家はロマン主義

 

不倫する人は、信用できない?

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不倫する人は、信用できない。だから、不倫をするような人に任せておけない。

逆に、僕はこう思います。

モテないような人間的魅力のない方に任せる方がよっぽど怖い。

 

不倫が道徳的に悪いものかどうか知っていますが、不倫・浮気は本人間で解決する問題であって、他人がとやかくいう問題ではない。

さらに、仕事はできる人がやるべきです。

できない人に任せておく方が怖いです。仕事ができる人は、人間的魅力に優れた人が多いですから、モテてしまうのは仕方ないことなんだと考えます。

 

テレビ番組「ワイドナショー」で仰っていた方もいらっしゃいましたが、

芸能人は人気商売。一般の中でもモテる方が集まっています。

そんな方々にモテるなっていう方がかわいそうだと思います。

 

 

 

 でも、なんで社会は芸能人に厳しくなってしまったのでしょうか?

 

野次馬が集まる場所が分かりやすくなった

 

人に対して厳しくなった原因の一つに、SNSの発達が挙げられます。

TwitterFacebookInstagramなどSNSに多くのユーザーが集まっています。

そこは現実のように閉鎖された空間ではなく、開かれた場所であるので、情報の広まる速度が圧倒的に早くなりました。

早くなったことで、その事件が起こった現場に集まる野次馬が多くなり、その野次馬達がSNS上で可視化されるので、野次馬を見て、さらに野次馬たちが集まってきて炎上しているのが不倫騒動だと思います。

 

野次馬とはいえ、その場で騒動を見たので、現場に居合わせた興奮から自分語りを始めてしまい、

本来なら言わなくていい苦情などをSNS上でコメントしてしまう

→野次馬がそのコメントに見る

→コメントを見ただけの野次馬がさらにコメントする

→そのコメントを見た野次馬が・・・

 

と無限ループのように広まっていくのが炎上のシステムです。

 

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なんか事件があったみたいだぞという理由で、集まってきた野次馬たちがどんどん大きくなっていくのがSNSです。

現実上で起こった事件だったら、事件があっても現場には警察やらもいて、空間的にも限界があるので、ある程度までしか広まりませんでした。

 

でも、SNS上では警察もおらず、ただ煽り立てる人やマスコミしかいないので、炎上が鎮火することはありません。

炎上が鎮火する頃には、燃えるものがなくなって燃え尽くした状態になっていて、炎上の渦中にいる人は、燃えている間はどうすることもできません。

 

ただ燃えつくすのを待つのみです。

 

でも、こんなに野次馬が集まってしまうのは、なぜなのでしょうか?

 

不満のはけ口を欲しているから

 

SNSの発達により、野次馬が集まることが分かりやすくなったことは、どういうことかと言いますと、文句を言いやすくなったということです。

 

みんなが叩いたり、文句言っている人は多くいるので、自分もその波に乗っかっることで文句が言いやすくなります。

「みんな叩いているし」「道徳的に悪いことだから」というだけで、その炎上の原因や背景には目も向けずに、とりあえず文句を言います。

 

そうやって文句を言いやすくなったことで、言っている人がどんな人であれ文句を言えてしまいます。

例えば、異性と一回もお付き合いしたことない人が、不倫について語っても説得力はありません。

でも、その人でもSNS上では、文句言えてしまうのです。

 

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これってすごく問題だと思います。

そのSNS上で文句を言っている人の中には、ただ自分の人生に不満があり、その不満を解消するために言っている人もいます。

自分の中で解消すべき問題・不満のはけ口として、不倫に文句言っている人がいるかもしれないという状況が問題です。

 

例えば、過去に不倫されて別れたバツイチの女性が不倫に対して、SNS上で文句を言ったとします。

でも、その女性は怒る権利があるように見えるかもしれないけど、あくまでも他人事があります。

そして、その女性が家事できない、仕事もしようとしない、夫婦関係を良好に保とうとしない、しかし、離婚はしない。以上の理由で、不倫されてしまった女性だとしたら、どうでしょう。

そういう女性でも不満のはけ口として、文句を言えてしまうのです。

 

これは仮説ですが、よく関係ないのに文句言っている人は、自分の人生など常日頃から不満が溜まっていて、そのはけ口として文句を言っている方も多いです。

 

その不満は自分に向かって発生した不満なので、自分で乗り越えるべきものです。本来、他人に向かってはいけないはずなのですが、それを勘違いしている方が多いです。

 

最近、とても納得してしまうツイートがありました。

 

 

 

他者で発散してしまうのは楽なのですが、自分の成長には結びつかないです。

ましてや、人生の向きがマイナスの方向に進んでしまう可能性も高いです。

それを気づかせていただいたツイートでした。

 

この文章を読んで、イラっとされた方は、無意識のうちに図星で怒ってしまっている可能性が高いと思われます。

違う理由であれば、コメントいただけると幸いです。

 

まとめ

以上、夏目漱石さん「私の個人主義」を読んで、感じたことを絡めて書いてきました。

 

必要以上に叩かれている芸能人の方々が少し不憫なので、書かせていただきました。

別に不倫を擁護しようとかではありません。

不満を言っている方々は、どうして不倫に対して、そんなに怒っているのか不思議だったんです。

あくまでも、家族間の問題であるはずなのにと。

でも、夏目漱石さんの著書を読んで、納得しました。

ロマン主義」の世の中になっているから、こんなに叩かれるのかと。

 

そもそも、世の中は「善と悪」の二元論で完全に割り切れません。

 

Mr.Childrenの「GIFT」の歌詞でもありますよね?

 

「白か黒で答えろ」という
難題を突きつけられ
ぶち当たった壁の前で
僕らはまた迷っている 迷ってるけど
白と黒のその間に
無限の色が広がってる

 

世界は二元論では割り切れない話もあるんです。

脊髄反射で批判するのではなく、もっと事件の背景を少し考えてみると世の中がもっと良くなると思います。

 

こんな感じで終わらせていただきます。

 

今日も覗きに来てくれてありがとうございます。

夏目漱石さん天才です。こんなに話の上手い人が存在したことに感心するばかりでした。

よかったら、著書を読んでみることをオススメします。

 

 

ではまた!